50代からの終活ノート

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【50代】老後資金を試算する前にチェックすべき3つのポイント【おひとりさま】

こんにちは。終活情報を発信している50代のsyuです。

50代おひとりさまの立場として、不意におとずれる不安。ありますよね。その不安の正体は、やはり「老後資金」だと思うのです。

「いつまで働くのだろう」「年金以外にどれくらいの収入が必要なんだろう」などというのは今まで感じていたことですが、ここ最近より切実に考えるようになりました。

そんな折、ついネットで「老後資金」などと検索してしまうのですが、50代おひとりさまの情報は少なくて・・・記事がヒットしたとしても自分の状況と離れていてあまり参考にならない内容だったりします。

自分の状況に合った老後資金の試算方法はないものだろうか--というわけで、わたくしsyu流の老後資金の試算方法を編み出すべく、ひとつひとつ考えてみることにしました。

この記事を読んでほしい人・老後資金について不安があり、ついネット検索してしまう
・老後資金の試算をしたいと思っているが、何をどうしたらよいかわからない(とっかかりがほしい)
・これから10年以内に年金をもらう予定がある

老後資金を考える際のポイント3つ

老後資金を試算する上で、重要なポイントが3つあると思います。

  1. いつまで働くか
  2. 持ち家か賃貸か
  3. 年金をいつから受給するか

これらのさまざまな組み合わせでいろいろなパターンが考えられます。ざっくりでいいのでこの情報をあらかじめ整理しておくことで、老後資金の試算をスムーズに進めることができます。

働き方 いつまで働くか
  • 65歳まで現在の仕事を続ける(60過ぎたら嘱託社員で給与は●円となる)
  • 60歳まで現在の仕事を続け、60過ぎたら70歳まで月●円のアルバイトをする
  • 60歳で今の仕事を定年退職する
住宅 持ち家か賃貸か
  • 持ち家(住宅ローン完済)
  • 持ち家(住宅ローンは●歳で完済)
  • 賃貸(ずっと賃貸の予定)
  • 賃貸(定年したら郊外に中古のワンルームマンションを購入予定)
  • 賃貸(定年したら実家に帰る予定)
年金 いつから受給するか
  • 受給予定額はいくらか
  • 60歳から受給(繰上げ:1ヵ月当たり0.4%減額→24%減額)
  • 65歳から受給
  • 70歳から受給(繰下げ:1ヵ月当たり0.7%増額→42%増額)

いかがでしょうか。ひとくちに老後資金と言っても、人それぞれ、状況がこれだけ違ってくるのです。

働き方、住宅、年金。3つのポイントについて1つずつ解説してみましょう。

①働き方

いつまで働くか、本当に人それぞれ事情が違うと思います。老後資金についてネットで検索すると、どの記事でも「働ける限り働いた方がよい」という文脈。たしかに、働けるのであれば、働いた方がいいのは当然ですよね。

自分に照らし合わせるとどうかというと、早々にリタイヤして、悠々自適な老後を送りたい。というのが正直なところだけど、なかなかそうもいかず。。。FIREなどという言葉も耳にしますが、庶民の私には縁遠い言葉です(^^;) というわけで、私は健康な限り働き続けたいと思っています。働く目的はもちろん「収入」ということが大きいですが、お勤め=社会に出て人と関わる、ということも大きな目的なひとつかなと。

人間関係の悩みが多い私ですが、仕事上のストレスが少しあったとしても、人と関わっていろいろ話をすることというのは、実は大事なことなんでしょうね。

何歳まで、どれくらいのペースで働きたいか、というのは、まだはっきりしませんが、現在の会社で60歳まで働いて、それ以降は、仕事さえあればフルタイムで、なければ週2-3日くらい働ければと思っています。

②持ち家か賃貸か

おひとりさまは、持ち家の方が多いのでしょうか。私は現在賃貸です。ただ、高齢になるとなかなか借りづらくなるので、65歳から70歳ごろ、郊外のコンパクトなマンションが買えれば、というのが今のところの希望。ローンは年齢的に考えていない(というかムリ)ので、キャッシュで買えるようコツコツ貯金の真っただ中(汗)はたして間に合うかどうか!?

ただし、マンションを買ったとしても、管理費、修繕積立費も月々かかるので、その想定も忘れないように。修繕積立費が値上がりしているというニュースも最近目にしたので、やはり先立つものはお金なんですよね。

③年金をいつから受給するか

年金は、通常65歳から受給しますが、「繰上げ」「繰下げ」といった受給方法もあります。

繰上げ 60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受け取る
減額率(最大24%)= 0.4%× 繰上げ月数
(※昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は、0.5%(最大30%))

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-01.html

繰下げ 66歳以後75歳までの間で繰り下げて受け取る
増額率(最大84%)= 0.7%× 繰上げ月数

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html

年金の受給時期については、60歳以降どの程度働くか、貯蓄がどれくらいあるかなどが影響しますので、一概になんとも言えない部分ですね。

繰上げ、繰下げしたらどうなるか、具体例を挙げてみましょう。

受給年齢 繰下げ/繰上げ
年・月数
年金受給額(月額)
60歳 -5年(-60ヶ月) 38,000 76,000 114,000
65歳 50,000 100,000 150,000
70歳 +5年(+60ヶ月) 71,000 142,000 213,000
75歳

+10年(+120ヶ月)

92,000 184,000 276,000

赤字が、繰下げも繰上げもしない受給額の一例です。5万、10万、15万の3パターンとしました。

年金月額10万円の場合、5年繰り上げると24%の減額になるので76,000円、5年繰り下げると42%増額になるので、142,000円となります。10年繰り下げるとさらに増額し184,000円となります。

繰上げ、繰下げについては、人によっていろんなお考えがあると思います。私の身近には、まだ繰下げ受給の例はきいたことがありません。中には繰り上げ受給している人もいます。

「何歳まで生きるかわからないから、もらえるうちにもらっておく」という話はよく耳にします。確かに寿命なんて誰にもわからないですもんね。

個人的には、独身ということもあり貯金は残しておきたいので、繰下げ受給を予定しています。早死にして年金をもらい損ねたとしても、貯金が残っているという安心をとりたいのです。60歳以降は収入も減るので貯金を切り崩すのが濃厚ですけど、年金受給まで(例えば70歳くらいまで)なんとかがんばろう、と今のところは思っています。

方針をメモしながら整理してみましょう(ざっくりでOK)

先のことなんてまったくわからない~~という方も、ここはキラクに、ざっくりとでよいので、下の表に書き込みながら現状&希望を整理してみましょう。

※印刷用PDF(A4サイズ)はこちらです。

 

働き方 いつまで働くか □__歳まで現在の仕事を続ける(__歳を過ぎたら嘱託社員で給与は____万円となる)
□__歳まで現在の仕事を続け、__歳を過ぎたら__歳まで月____万円のアルバイトをする
□__歳で今の仕事を定年退職する
住宅 持ち家か賃貸か

□持ち家(住宅ローン完済)
□持ち家(住宅ローンは___歳で完済予定)
               ※20__年現在:ローン残高__万円
□賃貸(ずっと賃貸の予定)/家賃:____万円
□賃貸(__歳頃、中古のマンション____万円を購入予定)
□賃貸(定年したら実家に帰る予定)/家に入れる金額____万円

□賃貸
      ・家賃(__歳まで):____万円
      ・家賃(__歳まで):____万円

年金 いつから受給するか

年金受給額:____万円

□60歳(24%減額)
□61歳(19.2%減額)
□62歳(14.4%減額)
□63歳(9.6%減額)
□64歳(4.8%減額)
□65歳
□66歳(8.4%増額)
□67歳(16.8%増額)
□68歳(25.2%増額)
□69歳(33.6%増額)
□70歳(42%増額)
□71歳(50.4%増額)
□72歳(58.8%増額)
□73歳(67.2%増額)
□74歳(75.6%増額)
□75歳(84%増額)

年金については、ルールがいろいろありますので、今後記事にできたらと思っています。